当店のシェフは、この地で開業する前は、ホテル、洋食店など、さまざまな場所で修行を積んでまいりました。その半世紀をご紹介いたします。

御茶ノ水にあった山の上ホテル、この老舗ホテルの厨房で、鍋と真剣に向き合う日々を重ねてきた当店のシェフ。山の上ホテルは、ご存知、川端康成や池波正太郎の文豪の定宿として有名です。そこで受け継いだのは、時間と手間を惜しまない姿勢、そしてホテル仕込みの奥深いデミグラスソースです。静かに火を入れ、素材の声に耳を澄ませながら仕上げるそのソース。修行時代に培った緊張感と、料理への誠実さは、今も息づいています。
 

肉や魚はもちろん、季節の野菜や意外な食材にまで目を向け、デミソースを軸に自在なバリエーションを展開するのが我がシェフの真骨頂。
 
同じソースでも、合わせる素材が変われば表情も変わる——その面白さを、料理でやさしく語りかけてくれます。ハンバーグはもちろん、ビーフシチュー、ブレゼにその味わいが生きています。重厚でありながらどこか軽やか、食べ進めるほどに心がほどけていく味わいです。

当店のシェフは、派手な言葉より、丁寧な仕事で想いを伝える人。常に高みを目指し、50年を超えて長年磨いてきた技と、食べる人を思う気持ちが重なった料理は、特別な日にも、何気ない一日にも、そっと寄り添ってくれます。
皿の向こうにある温度まで感じさせてくれる、そんなフレンチを届け続けるシェフです。

箱根、山のホテルでは、フレンチの名店「トロワグロ」と提携しながら、料理の技術だけでなく、おもてなしの心まで丁寧に学んできました。世界に名を馳せる料理の哲学に触れ、味を磨く一方で、目の前のお客様を想い、どうすれば心地よい時間を届けられるかを大切にする姿勢も、そこで学んでまいりました。
その経験は、味わいだけでなく、食事の時間そのものを大切にする思いとなっています。技と心の両方を大切にしながら、今日も変わらぬ想いで、ひと皿ひと皿におもてなしの心を込めています。

 
 
 

HOME | story

フランス家庭料理
シェ・リボン